最先端研究設備を使った教育で次世代の研究・開発支援者を養成

金沢大学は2023年10月から「大規模データ取得・管理・活用を進める技術人材」育成プログラムを開講する。一般の人たちが触れる機会のない研究設備を使って大規模データの取得や管理、活用技術を学ぶ機会を提供し、次世代研究支援者や開発支援者の育成を目指す。

北陸地区で常態化する技術者
や研究支援者の不足に対応

長井 圭治

長井 圭治

金沢大学 先端科学・社会共創推進機構 特任准教授
博士(理学)。東京都出身。早稲田大学大学院博士後期課程修了後、神奈川科学技術アカデミー研究員、大阪大学助手、東京工業大学准教授を経て、2021年から金沢大学研究基盤統括本部にて、リサーチ・アドミニストレータ(URA)として大学研究設備の共同利用推進を担当。

金沢大学の「大規模データ取得・管理・活用を進める技術人材」育成プログラムは、文部科学省の2022年度「成長分野における即戦力人材輩出に向けたリカレント教育推進事業」に採択された。

「北陸地区では近年、技術者や研究支援者の人材不足が常態化しています。これらの人材を育成する仕組みは、大学院の特別な研究室に限られており、元々、供給が少なかったという状況もありました」

金沢大学先端科学・社会共創推進機構特任准教授の長井圭治氏は、こう説明する。その一方で、近年の技術革新の結果、焦点を絞って教育すれば、比較的短時間での人材育成も可能になっているという。

「かつての理系の研究室では研究に必要な技術の習得に多くの時間をかけましたが、…

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