産業構造のシフトに対応するDX人材を地域レベルで育成 北九州市立大学

北九州市立大学は2022年10月から2023年2月の5カ月間にわたり、ビジネスパーソンを対象に「everiPro 産業DXリスキリングプログラム」を開講。他の4大学とも連携して少人数の伴走教育を行い、地域レベルで産業構造の転換に対応する人材の育成を目指している。

製造業、自動車産業、農業など
5業種を対象に教育を提供

中武 繁寿

中武 繁寿

北九州市立大学 国際環境工学部 情報システム工学科 教授
東京工業大学工学部電気電子工学科卒(1992年)。北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士前期課程修了、博士後期課程中退。東京工業大学から博士(工学)を授与(1999年)。半導体設計、組合せアリゴリズム、センサシステムを専門。IEEE、電子情報通信学会、情報処理学会、計測自動制御学会 会員。1996年 東京工業大学工学部助手、1999年 北九州大学(現在の北九州市立大学)国際環境工学部設置準備室・講師。同大学国際環境工学部准教授を経て、現在、情報システム工学科 教授(兼任、北九州市立大学環境技術研究所長)。2017~2021年度enPiT-everi社会人リカレント教育プログラム、2022年度everiPro 産業DXリスキリングプログラムの事業推進担当。

文部科学省の『DX等成長分野を中心とした就職・転職支援のためのリカレント教育推進事業』に採択されている『everiPro 産業DXリスキリングプログラム』(以下、everiPro)。everiとはEvolving and Empowering Regional Industriesの略。地域産業を発展させ、力を与えることをミッションとしている。

北九州市立大学のほか、九州工業大学、熊本大学、宮崎大学、広島市立大学の5大学が連携し、統合されたカリキュラムを提供。デジタルトランスフォーメーション(DX)推進で必要不可欠となるデジタルリテラシーの領域を網羅しつつ、テクノロジー領域に特化して学べる内容となっている。

everiProの前身は、2017年度に文部科学省の『成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成』(enPiT)でenPiT-Proの採択事業となった『enPiT-everi社会人リカレント教育プログラム』だ。5大学連携によるカリキュラム提供は当時から行っており、everiProはそのノウハウを活かしている。

「前身のenPiT-Proは、成長分野の情報教育をリカレントで行う事業でした。当時は『インダストリー4.0』などと言われましたが、情報教育は地域に根づいておらず、…

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