リスキリングの主な内容は「生産性向上・DX・キャリア自律」 民間調査

企業における経営・人事課題の解決および、事業・戦略の推進を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区)は、「企業における『リスキリング』『学び直し』の推進に関する実態調査」を実施し、182社の人事・人材開発の責任者・担当者から回答を得た。なお、今回の調査では新しい知識・スキル獲得を会社が主導する場合を「リスキリング」、個人が主導する場合を「学び直し」として用語を使い分けている。

調査の結果、経営やマネジメント層から「リスキリング」「学び直し」への期待がある企業は6~8割。一方、具体的なメッセージが発信されている企業は4割前後にとどまった。「期待はあるが具体的なメッセージがない」状況にある企業は3割前後にのぼる。

取り組む企業が多い「リスキリング」「学び直し」の内容は、「生産性向上」「DX」「キャリア自律」の知識・スキル獲得。また、成果実感割合が高いのは「生産性向上」「公募異動や副業などを通じたキャリアチェンジ」のための知識・スキル獲得となった。今後検討が多いのは「シニアのキャリアチェンジ」「新戦略実行」「新規事業」のための知識・スキル獲得という結果となった。

企画・推進上の課題認識は、「リスキリング」「学び直し」のいずれにおいても、「従業員の学ぶ意欲を引き出すことが難しい」「従業員が学ぶ時間の確保が難しい」の選択率が高くなった。

一方、個人主導による「学び直し」の推進課題として、「社員がお互いに学び、高め合う風土づくりが難しい」「自社内のキャリアパスの可視化・明示が難しい」「部下の能力開発・キャリア開発に対する管理職の意識が低い」など支援環境づくりの選択率が高くなった。

意識や行動の個人差を埋める施策や個人の学びと自社内のキャリアパスとのつながりを示す施策が求められており、管理職の意識改革が必要とされている。また、「リスキリング」「学び直し」促進のための支援策は「管理職のマネジメント能力の向上支援」が最多となった。

 

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ・プレスリリースより(画像はイメージ)Photo by RRice,PhotoAC