モチベーションを生む場づくりに求められる、人間性への理解

「モチベーション」は教育・実務双方の面から、心理学領域を中心に研究が進んできたテーマだが、理論の実践は未だ十分に進んでいない。集団・組織と個人という二項対立を統合する場づくりが必要だと慶應義塾大学の鹿毛雅治氏は指摘する。

「内発的」「外発的」の
二項対立から抜け出す

鹿毛 雅治

鹿毛 雅治

1964年、横浜市生まれ。横浜国立大学教育学部卒業。慶應義塾大学大学院社会学研究科教育学専攻修士課程修了、同博士課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員、慶應義塾大学教職課程センター助手、同専任講師、同助教授を経て現職。専門は教育心理学、教育方法論、教師教育。近刊に『モチベーションの心理学―「やる気」と「意欲」のメカニズム』(中公新書)。

そもそも「モチベーション」は、「行動が起こり維持され、方向づけられるプロセス」を指す言葉だ。“やる気”や“意欲”と同義語だと理解されがちだが、より広く行為全般を左右する心理的要因が「モチベーション=動機づけ」だ。

(※全文:2391文字 画像:あり)

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