文化庁、日本文学の優れた翻訳家を発掘・育成すべく翻訳コンクールを実施

文化庁は1月11日、日本文学の優れた翻訳家を発掘・育成すべく、第9回JLPP翻訳コンクールを実施すると発表した。
JLPP(Japanese Literature Publishing Project)とは、現代日本文学の魅力を海外へ発信すべく、文化庁が2002年に立ち上げたプロジェクト。「JLPP翻訳コンクール」と、世界各国の作家、翻訳家や日本文学研究者、編集者を招いて行う「JLPPシンポジウム」を中心に活動している。
本コンクールは2010 年にスタート。日本語で書かれた課題作品(小説と評論・エッセイ)を課題言語(英語は毎年共通。年によってドイツ語やフランス語もある)に翻訳する。
今回の課題作品は、小説が井戸川射子「マイホーム」、評論・エッセイが岸本佐知子「カブキ」、「七月の私」、「父 セリフ三選」。課題言語は英語とドイツ語。
今回からは、日本の古典文学の魅力を発信できる翻訳者を発掘・育成すべく、古典文学部門も設けられた。課題作品は、小林一茶による俳文「乞食の出産祝」、「瘦せ桜」、「田守の翁」で、課題言語は英語のみ。
応募者の国籍、年齢は不問。ただし、翻訳家育成という本事業の趣旨に照らし、翻訳書の出版経験を有する者は応募不可。
応募期間は6月1日(土)~6月30日(日)。入賞者は来年1月に発表される。