新学習指導要領に対応した精神保健教材の無料配信サービス NCNPなど

国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP)と日本医療研究開発機構(AMED)および東北大学など6大学の研究グループは4月13日、新学習指導要領に対応した精神保健教材を配信するウェブサービス「こころの健康教室 サニタ」をリリースした。


2022年度から開始される高校の新学習指導要領に「精神疾患の予防と回復」の項目が追加され、うつ病・統合失調症・不安症・摂食障害については、具体名を挙げて理解できるように指導することが求められるようになる。教科書に精神疾患名やその症状、対処が記載されることは40年ぶりで、現役教員には精神保健の講義経験者がほとんどおらず、教材も不足している。このため、NCNPが中心となり、精神保健医療の専門家と学校教員らのグループで、学校で広く活用可能な教材を開発した。


「こころの健康教室サニタ」の教材には、精神疾患をわかりやすく解説するアニメ、当事者インタビュー、解説集、模擬授業、学校職員インタビューなどが含まれる。開発プロセスでは精神疾患を経験した若者や、高校生・大学生にも意見を聞き、教材に反映した。アニメは多言語字幕にも対応している。


教材はウェブサイト(https://sanita-mentale.jp/)上で無料配信している。

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「こころの健康教室 サニタ」の教材(プレスリリースより)