第4次少子化大綱を閣議決定 希望出生率1.8に向け教育環境整備

政府は5月29日、少子化に対処するための施策の指針として5年毎に策定する「第4次少子化社会対策大綱」を閣議決定した。希望出生率1.8の実現に向けて、結婚、妊娠・出産、子育ての環境整備に取り組む。

 子育て環境整備では、2020年度末までに待機児童解消を図り、女性就業率8割に対応できるよう約32万人分の保育の受け皿を確保する(子育て安心プラン)。また、放課後児童クラブを2023年度末までに約30万人分整備するとともに、全ての小学校区で放課後児童クラブと放課後子供教室を一体的にまたは連携して実施し、うち小学校区内で一体型として1万か所以上で実施することを目指す(新・放課後子ども総合プラン)。

 教育費負担の軽減については、幼児教育・保育の無償化や、2020年度からの私立高等学校授業料の実質無償化、同じく2020年度からの高等教育の修学支援新制度を着実に実施するとともに、子供の数や所得水準に応じた児童手当の効果的な給付の在り方や、多子世帯に更に配慮した高等教育の修学支援新制度の充実を検討するとしている。

 地域ぐるみで子供の教育に取り組むための環境整備では、2022年度に全ての小中学校区において地域学校協働本部を整備する(2019年度整備率50%)とともに、全ての公立学校においてコミュニティ・スクールル(学校運営協議会制度)を導入する(2019年度導入率21%)。

 大綱全文は内閣府ホームページhttps://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/law/taikou_r02.htmlから。

2020.6.1(2)

第4次少子化大綱の主な数値目標