進学先は学びたい専攻から考える 海外進学の完全マップ④

前回の連載を読んだ読者の方から、次の質問を受けた。「行きたい大学を決める前に、何を学びたいかを考えることが大事だと分かりました。ただ、生徒にどうやって考えさせたらいいか分かりません」。こういった悩みをもつ先生方は多いだろう。本稿では、この質問への回答に応えていきたい。

行きたい大学を検討する際の
専攻を考えることの重要性

田原 佑介

田原 佑介

株式会社LOOPAL代表取締役
公立高校で8年間、英語教諭として勤務。学校で5000人以上の高校生と関わるほか、NPOとして6年間活動。コロンビア大学教育大学院(Tea chers College)で、スクールリーダーシップの修士号を取得。日本の若者が、国際的に通用するスキルを身につけ、理想のキャリアを実現するサポートをするために、LOOPALを起業。

高校生が行きたい大学を検討する項目として、受験する国、大学、専攻(プログラム)の三つがある。この三つのうち、どれから考えていくのがよいだろうか。「専攻→国→大学」の順番で考えていくのがよいと私は思う。彼らが最初に考えるべき要素は、専攻である。しかしながら彼らは、大学から検討するケースが多い。以下は、実際の高校生とのカウンセリングのやりとりである。
高3生:「XX大学に行きたいです」
私:「どうして?」
高3生:「先輩や先生が言っていたし、周りにもよく知られているから」
私:「その大学で何がやりたいの?」
高3生:「……」

こういったやりとりは非常に多い。大学から考えることが悪いとは言わない。大学への憧れから、…

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