進学先は学びたい専攻から考える 海外進学の完全マップ④
前回の連載を読んだ読者の方から、次の質問を受けた。「行きたい大学を決める前に、何を学びたいかを考えることが大事だと分かりました。ただ、生徒にどうやって考えさせたらいいか分かりません」。こういった悩みをもつ先生方は多いだろう。本稿では、この質問への回答に応えていきたい。
行きたい大学を検討する際の
専攻を考えることの重要性
田原 佑介
高校生が行きたい大学を検討する項目として、受験する国、大学、専攻(プログラム)の三つがある。この三つのうち、どれから考えていくのがよいだろうか。「専攻→国→大学」の順番で考えていくのがよいと私は思う。彼らが最初に考えるべき要素は、専攻である。しかしながら彼らは、大学から検討するケースが多い。以下は、実際の高校生とのカウンセリングのやりとりである。
高3生:「XX大学に行きたいです」
私:「どうして?」
高3生:「先輩や先生が言っていたし、周りにもよく知られているから」
私:「その大学で何がやりたいの?」
高3生:「……」
こういったやりとりは非常に多い。大学から考えることが悪いとは言わない。大学への憧れから、…
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