高専×ベンチャーの挑戦!次世代エネルギーの社会実装に向けた研究開発
脱炭素時代のエネルギー源として注目される水素だが、燃料電池などへの利用には高い純度が求められ、精製コストが課題となっている。大分高専では、安価かつ効率的に高純度の水素を精製する技術を開発。産学官協働の体制で社会実装を進める。
高純度の水素を安価に
金属膜を使った水素精製技術
松本 佳久
2015年のパリ協定をきっかけに脱炭素が世界的潮流となるなか、次世代のクリーンエネルギーとして水素が注目を浴びている。
水素を燃料電池などに供給して利用する場合、電池の耐久性や発電能力を維持するために高い純度が求められる。例えばトヨタの水素自動車、新型『ミライ』では、純度99.97%という非常に高い規格が設定されている。
高純度の水素を精製するには、CO2などの不純物を取り除く必要があるが、従来の技術ではおのおのの不純物に対応した吸着物質が必要で、コストと手間がかかり装置も巨大化するほか、精製の過程のロスが大きく水素の回収率も低下することがネックとなっている。
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