脱炭素実現に向けた新センターの構想:文理融合型研究と「環境⼈材」の育成

世界中が官民挙げて脱炭素に取り組むなか、名古屋大学は今年4月に「脱炭素社会創造センター」を設立すると発表した。脱炭素に資する研究開発や人材育成に取り組み、その成果の社会実装を“オール名大”で目指す。理想とする人材像・社会像を聞いた。

COIの発展進化で
「脱炭素」に短期集中

佐宗 章弘

佐宗 章弘

名古屋大学 未来社会創造機構長

名古屋大学は2022年4月、温暖化ガスの排出量を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」の研究を進めるため『脱炭素社会創造センター』を立ち上げる。同大学は2020年に岐阜大学と運営法人が統合されて東海国立大学機構となっており、2大学の連携もこれまで以上に深めながら、研究の国際競争力を高めていく。

同センター設立の背景には、国立研究開発法人科学技術振興機構の「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」事業採択をきっかけにスタートした『未来社会創造機構』の年限が満了するという事情もある。このタイミングに合わせ、機構を脱炭素という時代の潮流にあわせたかたちに改め、さらに発展進化させようという狙いだ。

(※全文:2800文字 画像:あり)

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