戦後74年の『当たり前』を見直す 南砺市の教育改革「チーム担任制」
今年4月から、全小中学校で「チーム担任制」を開始した富山県南砺市。旧来の「1学級1担任制」を改革し、教員の負担を減らしつつ、各教員の個性を活かした授業を可能にするチーム担任制。市の教育改革を進める南砺市教育委員会の松本謙一教育長に、制度導入の背景やねらいを聞いた。
負担を減らし、質を上げる
松本 謙一
2004年に4町4村が合併して誕生した富山県南砺市。合掌造り集落で知られる五箇山等観光資源が豊富で、内閣府の SDGs 未来都市にも選定されている。同市の教育委員会は、少子化や教員の若年化などの教育課題に対応するため、「チーム担任制」の導入や義務教育学校への移行等、教育改革を進めている。
教育委員会が主導し、今年4月から市内の全小中学校で導入しているチーム担任制。例えば、富山県では、小学校第1学年で在籍36人以上になると2クラスとなる。その2クラスを運用上1クラスとみなし、ベテランと若手の2人の先生がチームで担任となる。「ベテランの先生と組むことで…
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