休校時にオンライン授業を早期導入 熊本市のICT環境整備の進め方

新型コロナウイルス感染症による長期間の休校により子ども達の学びの保障に関心が集まっている。熊本市では全国一斉休校期間中、いち早くオンライン教育等に切り替えたことで注目が集めている。ICT 環境整備を主導した熊本市教育委員会の遠藤洋路教育長に実態を聞いた。

共通理解こそが最大のカギ

遠藤 洋路

遠藤 洋路

熊本市教育委員会教育長
東京大学法学部卒業後、1997年4月文部省(現・文部科学省)入省。2002年5月ハーバード大学ケネディ行政大学院修了(公共政策学修士)。2006年7月文化庁文化財部伝統文化課課長補佐、2007年4月熊本県教育庁社会教育課長、2009年8月内閣官房知的財産戦略推進事務局総括補佐を経て2010年10月同省退官。同年11月より青山社中株式会社代表取締役共同代表。2017年4月より現職。

学校が休校した際、いち早くオンライン教育に切り替えるには、ICT 環境の事前整備が必要だ。熊本市では、2018年から教育 ICT プロジェクトをスタート。2019年度には市内の全小学校に、3人に1台の割合でタブレット端末(iPad)を導入した。翌年4月からは全中学校にも同様の割合で導入。5月21日には補正予算が可決され1人1台も目途がついている。

タブレットは LTE 対応なので子ども達が修学旅行や社会科見学に持ち出したり、家に持ち帰れる。これにより、場所を選ばないアクティブラーニング型の学びが実践されている。

ICT 環境の整備が各自治体で進まないのは、何が課題なのか…

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