人材育成の鉄則は「知る・できる・教えることができる」

追手門学院大学等で教職員一体となった教育改革、組織改革を進めてきた秦敬治氏。現在、岡山理科大学の副学長を務める秦氏は、大学の組織改革は組織文化を変える、そのためにはトップから現場まで全員を変えていく必要があると指摘する。教育機関・企業を問わず、人材育成の本質を伺った。

人材育成に必要な3つの視点

──大学の教職員における人材活用の課題をお聞かせください。

秦 敬治

秦 敬治

岡山理科大学副学長
教育学(博士)。専門は教育学、高等教育経営や大学職員論、人材育成、組織マネージメント、コーチング、リーダーシップなどが中心。大学卒業後、西南学院で大学職員として勤務した後、愛媛大学助教授として大学教員に転身。追手門学院大学学長補佐等を経て現職。経営者等を中心とした勉強会「志秦塾」塾長、一般社団法人大学改新機構代表理事。

私自身、複数の大学で副学長を務めてきました。そして、現在は複数の大学に関与しながら、自らが経営者として社団法人や NPO でも活動していますが、これからはそういう時代になります。

そうした組織の枠を超えて人材が活用される時代に、組織の型に合わせようとする人材育成は、既に相当古い考え方だと思います。ですから、個々の教職員の強みを伸ばして、それぞれのプロフェッショナルがパズルを組み合わせるように、教育や管理運営に活かされる。そうした人材戦略に変えていく必要があります。

また、大学教職員は全員専任でもよいと考えています。ただ、専任だけれど、この専任教員は…

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