新経連の教育改革 「人の育成」に向けて税制含め政策の総動員を

教育に関する政策提言を行うほか、政府委員会の委員としても教育改革に尽力している新経済連盟。小中学校におけるICT活用、デジタル人材育成やリカレント教育など、これから求められる取組みについて、教育改革プロジェクトチームのリーダー、船津康次氏に話を聞いた。

ICT教育は地域間で格差、
校務のデジタル化も課題

船津 康次

船津 康次

新経済連盟 幹事/教育改革プロジェクトチーム リーダー
トランスコスモス株式会社 取締役 相談役
1952年生まれ。1976年、北海道大学文学部実験心理学科卒業。1992年、ダブリン大学大学院政治経済学修士課程修了。1981年、リクルート入社。1998年にトランスコスモス入社後、常務取締役、代表取締役社長、会長兼CEOなどを歴任。2022年6月からトランスコスモス取締役相談役。新経済連盟 幹事、教育改革プロジェクトチーム リーダーも務める。

── 新経済連盟は2020年10月、「GIGAスクール構想2.0~『PC1人1台』のその先へ~」を文部科学省・経済産業省に提出し、政策要望を打ち出されました。その後のICT教育の進捗や課題について、どのように見ていますか。

GIGAスクール構想により全国の小中学校に1人1台端末が配備され、ハードの面ではICT教育のインフラが整えられました。しかし、それをどう運用するのかについては、多くの課題があります。

教育施策の大枠を定めるのは文科省ですが、小中学校は全国に約1750ある自治体の管轄下にあり、ICT教育に関して地域間格差が生じています。各自治体がバラバラに取り組み、国全体でのクオリティコントロールがなされていません。

(※全文:2341文字 画像:あり)

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