デジタル教科書の検討会議が第一次報告案を公表 文科省

文科省の「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議」は5月27日、第11回の会議で第一次報告案を公表した。

第一次報告案では、「デジタル教科書は、より良い授業を構築し、児童生徒の学びの充実を図るための新たなツールとして期待されるものである。デジタル教科書の使用は、あくまで教育の質を高めることが目的であり、その使用自体を目的としたり、紙かデジタルかといった、いわゆる「二項対立」の議論に陥ったりすることのないよう、留意しなければならない。」といった文言が盛り込まれた。

さらに、「今後、発達の段階や教科等の特性を踏まえつつ、どの学習場面において、どのような方法でデジタル教科書を使用することが効果的であるかを更に検証し、実績を積み重ねていく必要がある。その際、読み書きの基本を身に付けることの大切さやこれまでの実践の中で積み上げられてきた学びの在り方を疎かにすることなく、児童生徒のより良い学びの実現に向けて、紙とデジタルのそれぞれの良さをどう適切に組み合わせるかという視点を常に持ちながら、検討を進めるべきである。」と明記している。

また、報告案では、「デジタル教科書に標準的に備えることが望ましい最低限の機能や操作性等」や「デジタル教科書の供給をクラウド配信により行う場合、一時的にオフラインでも使用できるようにするための仕組み」など、技術的な課題は、実証研究と並行して、ワーキンググループで専門的な検討が必要としている。報告案の詳細は下記から。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/157/siryo/mext_00795.html

21.5.28news2

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