学生の自律的な学びを支援する 教育・学修支援の専門人材を育成

教育・学修支援の高度化を目指し千葉大学が2017年から展開する「アカデミック・リンク教育・学修支援専門職養成プログラム(ALPSプログラム)」。いま大学に必要とされる新たな専門人材とその育成について、千葉大学アカデミック・リンク・センター長の竹内比呂也氏に話を聞いた。

場とコンテンツと人的支援を推進
専門人材の不在が課題に

竹内 比呂也

竹内 比呂也

千葉大学アカデミック・リンク・センター長/大学院人文科学研究院 教授(副学長(教育改革、学修支援))
福井県生まれ。専門は図書館情報学。2011年に千葉大学アカデミック・リンク・センター長に就任。その他、千葉大学国際未来教育基幹高等教育センター長、附属図書館長などを併任。文部科学省「「2030デジタル・ライブラリー」推進に関する検討会」主査、国立大学協会「教育・研究委員会」専門委員などを務める。近著の論文は「我が国の高等教育改革と著作物利用環境の整備」日本知財学会誌 21(3) 42-51 2025年3月など。

「教育活動・学習支援・コンテンツの接近による教育・学習支援の高度化」という新しい概念「アカデミック・リンク」を提示し、2011年4月に「アカデミック・リンク・センター」を立ち上げた千葉大学。

場とコンテンツと人的支援の3つを有機的に結びつけることで学生の自律的な学びを促そうと、図書館の中にラーニングコモンズ(共同学習空間)を構築している。

「学生の多様な学習スタイルに対応できる環境づくり、学習のリソースとなるコンテンツの提供、ランチタイムセミナーの開催などを通じ、様々な形で学びを刺激する仕組みを作ってきました」と千葉大学アカデミック・リンク・センター長の竹内比呂也氏は話す。

取り組みを進めるなか、課題として浮かび上がってきたのが、学生の自律的な学びを支援する人材の不足。場づくりやコンテンツの提供において一定の手ごたえを感じる一方で、学びを支援する人材面では、専門人材の不在やノウハウが確立されていないといった課題が顕在化してきた。

(※全文:3148文字 画像:あり)

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