採用と既存人材育成のコストが逆転、生存戦略としてのリスキル・リカレント

急激な社会変化に対応するため、「リスキル」や「リカレント」のニーズが高まっている。10年前から教育用動画コンテンツを提供してきたSchoo(スクー)の森健志郎氏は、いまが企業の人材育成におけるコスト配分が逆転する、転換点だと指摘する。

「育成」と「採用」の
コストが逆転する時代に

森 健志郎

森 健志郎

株式会社Schoo 代表取締役社長CEO兼CCO
1986年大阪生まれ。2009年近畿大学経営学部卒業。同年4月、株式会社リクルートメディアコミュニケーションズで、SUUMOを中心とした住宅領域の広告営業・企画制作に従事。2011年10月、自身24歳時に同社を設立し代表取締役に就任。情報経営イノベーション専門職大学 客員教授。

終身雇用制の長い歴史がある日本企業では、日常業務に直結しない知識や技術を「学習する」という行為は劣後するケースが多かった。しかし、本格的な少子高齢社会に突入し、「人生100年時代」と言われるいま、大人にも学びが必要だという考え方が徐々に浸透してきている。

「人材の採用にコストを使うより、いまいる人材を育成・再教育することに多く予算配分したほうがいいという風潮は、数年前から出てきていたものの、企業ごとに温度差があったように思います。ところがデジタル化が一気に進んだことで、エージェントを使ってもDX人材の採用活動が空振りに終わることが増え、必要に応じて人材を補充する狩猟的なやり方が通用しなくなってきました。つまり、新規人材の採用と既存の人材の再教育にかかるコストが逆転し、時間をかけて芽を育む農耕的な人材教育に転換する時期を迎えていると考えています」とSchoo(スクー)の代表取締役社長である森健志郎氏は語る。

(※全文:2128文字 画像:あり)

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