中川政七商店代表「いかに早くうまく良く学ぶか」米国で発展する学習学

1716年に創業し、奈良晒の商いから始まった中川政七商店は、300年余りの歴史を通じて作り上げたブランドを誇る。近年は中川政七氏が中心となり、経営とブランディング講座などの教育事業にも力を入れている。日本の工芸復興にかける思いを聞いた。

日本の中小企業に求められる『経営の型』を教える

――教育・コンサルティング事業を始めたきっかけについて、お聞かせください。

中川 政七

中川 政七

株式会社中川政七商店 代表取締役会長
業界初の工芸をベースにした SPA 業態を確立し、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンのもと、業界特化型の経営コンサルティング事業を開始。初クライアントである長崎県波佐見焼の陶磁器メーカー、有限会社マルヒロでは新ブランド「HASAMI」を立ち上げ空前の大ヒットとなる。2015年には、独自性のある戦略により高い収益性を維持している企業を表彰する「ポーター賞」を受賞。

私は学生時代に経営学を専攻した訳ではなく、中川政七商店へ入社した後に多くの本を読んだりして、手探りで経営の勉強をしました。学んだことを実践し、失敗を繰り返しながら行う中で、次第に経営やブランドづくりの方法がわかってきました。

2009年には他の工芸メーカーのコンサルティングも始め、他社の経営やブランディングを手伝うようになりました。状況が異なる様々な会社のお手伝いをするうちに、ノウハウが磨かれ、次第にそれが体系立ってきました。

2011年に、新潟県にある庖丁工房タダフサのコンサルティングをしたご縁から…

(※全文:2442文字 画像:あり)

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