花王社長インタビュー　新導入の目標管理制度「OKR」でチャレンジを後押し

1890年に国産の高級石鹸「花王石鹸」を発売し、現在ではライフケアまで事業領域を広げグローバル企業に発展した花王。老舗企業でありながら、野心的な目標管理制度「OKR」の導入や大学との人材交流など、挑戦的な取り組みを進める。その根底にある理念や狙いは何だろうか？

自学共生、社業を修行と思って働くこと

──御社の人材育成における理念やポリシーをお聞かせください。

長谷部 佳宏

花王株式会社 代表取締役 社長執行役員、人財開発担当
1990年、東京理科大学工学部工業化学科博士課程修了、同年花王入社。ヘアビューティ研究所長、エコイノベーション研究所長、研究開発部門統括、専務執行役員等を経て、2021年より現職。

花王はまだ日本が衛生環境も悪く、病気も多かった時代に、「清潔な生活ができれば世の中が良くなる、舶来品に負けない品質の良い石鹸を作ろう」という思いで、「清潔な国民は栄える」を社是に事業を始めました。1887年の創業以来、「よきモノづくり」を通じて社会に貢献することを使命に活動してきましたが、それは今も変わりません。

花王の中興の祖である丸田芳郎元社長は、「社業を修行と思って働き、社会に奉仕しよう」と話しました。次の常盤文克元社長は…

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