人を動かし夢中にさせる力を活用する「ゲームフルデザイン」の考え方
情報やコンテンツが飽和している現代、CX(顧客体験)の向上がますます重要になっています。本書では、人を動かし夢中にさせる力を活用する「ゲームフルデザイン」の考え方を解説します。
エンタテインメントが持つ
人を夢中にさせる力

伊藤 真人
株式会社セガ エックスディー 取締役 執行役員 COO
株式会社セガにゲームプランナーとして入社しモバイルゲームディレクターを担当。新規事業部門にて広告事業を立ち上げ総ユーザー数1億超を達成。その後メディア/ポイント/コミュニティサービス等の幅広いデジタルサービスの立ち上げを担う。2016年に株式会社セガ エックスディーを設立し「エンタテインメントの社会実装」を掲げ様々な企業・団体との共創を通じた価値創造を推進。HCD-Net認定 人間中心設計専門家。
私は大学卒業後、新卒でゲーム会社である株式会社セガに企画職として入社しました。「面白い」ことを届けて世界を豊かにしたい、そんな想いを持ってゲーム業界に飛び込みました。しかし、自分にとっての「面白い」はみんなにとっての「面白い」だという根拠なき自信は、入社早々にへし折られます。私の作った企画書の何が面白いのか、なぜ面白いのかを先輩方から質問されても全く答えられません。「面白さ」を言語化することができなかったのです。そこから、言語化に明け暮れながらゲームを世の中に送り出す日々が始まりました。
そんな中、突然、転機が訪れます。通勤電車内で、当時自分が作ったゲームで遊んでいる人に出会ったのです。自分が作ったゲームは、当然誰かが遊んでくれているのですが、あくまで想像でしかなく、実感を伴うものではありませんでした。ところが目の前で夢中になって遊んでいる方に出会い、衝撃を受けました。
そして、これだけ人を夢中にさせるゲームは、ただの娯楽にとどまらず、多くの課題解決の手段として活用できる可能性がある、という想いから、「ゲームの社会実装」を掲げて、ゲーミフィケーションを事業として展開する現在のセガ エックスディーを設立することになりました。
(※全文:2225文字 画像:あり)
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