東大キャリア教室が伝える大切なこと 人生に触れ柔軟にキャリアを考える

大学に入学したての1~2年生を対象に2015年に立ち上がった、東京大学の『教養学部生のためのキャリア教室』。入学後、進む道を決められず悩む学生に、自身のキャリアについて考えるきっかけを与える。同教室の特徴や取組みについて、担当の髙橋史子氏に聞く。

進路が決められず悩む学生に、等身大のキャリア教育を

髙橋 史子

髙橋 史子

東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属教養教育高度化機構 社会連携部門 特任講師
オックスフォード大学社会学部博士課程修了、D.Phil.(社会学)。研究テーマは、移民・難民の子どもたちの教育や社会参加。主な著作:髙橋史子(2019)「多文化共生と日本の教育(学校実践編)」. 額賀・三浦・芝野(編).『移民から教育を考える―子どもたちをとりまくグローバル時代の課題』ナカニシヤ出版. 193-202.

日本の多くの大学では、入学時に所属する専門学部・学科が決まっている。一方、東大では、入学した学生全員が教養学部前期課程学生(1・2年生)としてリベラルアーツ教育を受けた後、後期課程(3・4年生)で専門分野の学部・学科を選択する。これは、『late specialization:遅い専門化』として東大の大きな特徴の1つとなっている。

2年生の終わりに、専門分野を決めるという選択を迫られるわけだが、ここで進路に悩む学生は多いという。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属 教養教育高度化機構社会連携部門の特任講師である髙橋史子氏は「毎年アンケートを取りますが…

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