経済産業省が大学発ベンチャーの実態調査 企業数は過去最高の伸び

経済産業省は5月17日、「令和2年度大学発ベンチャー実態等調査」の結果を発表した。また、大学発ベンチャーにおける経営人材不足への対応策の一つとして、サーチファンドを活用した解決策の検討を行い、報告書を公表した。

調査結果によると、2020年10月時点での大学発ベンチャー数は2,901社と、2019年度で確認された2,566社から335社増加し、過去最高の伸びを記録した。大学別に大学発ベンチャー企業数を見ると、前年度に引き続き東京大学が最も多いものの、京都大学、大阪大学、筑波大学、東北大学など他大学の伸びも目立ち、多くの大学がベンチャー創出に力を入れていることが示された。

また、大学発ベンチャーにおける新型コロナウイルスの影響については、特に資金調達(投資)でネガティブな影響が見られた。資金調達(投資)を予定していた企業では、コロナ禍により「調達先候補との接触が難しくなった」と回答した企業が多く見られた。

大学発ベンチャー企業の従業員に占める博士人材の比率について、特に研究成果ベンチャーや技術移転ベンチャーでは、一般企業の研究職に比べて高く、大学発ベンチャーでは博士人材が積極的に活用されていることが示された。

21.5.18news1

大学別ベンチャー企業数