新経連が提言「GIGAスクール構想2.0」 PC1人1台のその先へ

新経済連盟はコロナ禍により改めて見えてきた教育 ICT の課題を踏まえ、「GIGA スクール構想」の趣旨を徹底・進化させるための提言を発表した。新経連・教育改革プロジェクトチームリーダーの船津康次氏に、今後解決すべき教育 ICT の課題、あるべき改革の方向性について話を聞いた。

GIGA スクール構想の下、ソフト面の環境整備が重要に

──新経済連盟(新経連)は2020年10月、提言書「GIGA スクール構想2.0~『PC 1人1台』のその先へ~」を文部科学省、経済産業省に提出しました。なぜ、新たな提言を打ち出されたのですか。

船津 康次

船津 康次

新経済連盟 教育改革プロジェクトチーム リーダー
トランスコスモス株式会社 代表取締役会長兼 CEO
1952年生まれ、兵庫県出身。1976年、北海道大学文学部実験心理学科卒業。1992年、ダブリン大学大学院政治経済学修士課程修了。1981年、リクルート入社。1998年にトランスコスモス入社後、常務取締役、代表取締役社長などを歴任。2003年6月から現職。(株)KADOKAWA 社外取締役、(株)ディー・エヌ・エー社外取締役、(社)日本コールセンター協会理事、(社)日本経済同友会幹事、(社)日本中華総商会理事、(社)新経済連盟 幹事、教育改革プロジェクトチーム リーダーも務める。

新経連は2015年に教育改革プロジェクトチーム(教育改革 PT)を発足し、グローバル人材育成のために必要な教育環境の完備を目指して、プログラミング教育や英語教育の充実、教育における ICT 活用など、数々の施策を提言してきました。

そうした中で2019年に文科省が「GIGA スクール構想」を発表し、今、生徒1人1台のパソコンと高速大容量ネットワークの整備が進められています。それはとても大きな前進だと思いますが、現状では主にハード面の整備が中心であり、オペレーションを含めたソフト面の環境整備が追い付いていません。2021年は、整備したハードをどのように活用するのかが重要なテーマになると思います。

また、コロナ禍によりオンライン教育の必要性が一気に浸透しましたが、実態としては…

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