経産省 実践的なAI人材育成のためのデータ付き教材を提供

経済産業省では、AI人材育成における講師不足の問題等を解決するため、講師に依存するような形ではなく、参加者同士の学び合いによる拡大生産性のある育成プログラムの確立を目指し、課題解決型AI人材育成「AI Quest」を進めている。

この度、AI Questの取組として、企業のAI活用におけるニーズを調査し優先的に導入を進めるべき業種・工程を明らかにした上で、優先領域をテーマに「AI Questデータ付き教材」を作成した。AI Questデータ付き教材は、実践的なスキルを持つ人材を育成するため、プログラミングやAIによるモデル構築にとどまらず、実際の企業のAI実装をオンラインで疑似経験学習できる内容としている。

各教材は、以下の要素から作られており、企業におけるAI実装に必要なスキルをまとめて疑似経験学習できる構成となっている。

・要求定義(必要な情報の洗い出し、情報の取得方法の検討)

・要件定義(AI化業務の具体化、PoC(技術検証)における要件検討)

・モデル開発(データ前処理、モデリング、精度評価の実施)

・実装・運用計画作成(開発したモデルをもとに本番実装・運用計画の作成)

また、これらの教材を課題として提示し、講師を置かず、コミュニティ内で参加者同士が学び合う形で育成プログラムを実施しており、2020年度のプログラムには全国各地から732名が参加した。プログラム参加者からは、「精度を高めるだけではない実社会で活用できるデータサイエンスの能力について学ぶ事が出来た」「全工程を自身で取り組むことで、全工程が重要であると学べたことは、今後社会人として成果を出すに当たり非常に役に立つ」といった声があがっている。

21.4.13news1

経産省のウェブサイトでは、教材サンプルを公開している

https://www.meti.go.jp/press/2021/04/20210412001/20210412001.html