「総合農学」としての強みを生かした東京農業大の改革

「高校生で農学を志望する学生の志願者を全国で5%に増やしたい」とビジョンを描く東京農業大学。学長就任以来、様々な改革を実践してきた江口文陽氏に今後の展望について話を伺った。

「総合農学」とは

江口 文陽

江口 文陽

東京農業大学 学長
博士(林学)。東京農大院博士後期課程修了後、日本学術振興会特別研究員、高崎健康福祉大学教授、東京農業大学教授・地域環境科学部森林総合科学科学科長、東京農業大学「食と農」の博物館館長などを経て2021年より東京農業大学長に就任。研究分野は林産化学、木材保存化学、特用林産物、精油、微細藻類、担子菌、きのこ等。

「高校生で農学を志望する学生の志願者を全国で5%に増やしたい」とビジョンを描く東京農業大学(以下、「東京農大」)の江口文陽学長は、学長就任以来、様々な大学改革を実践している。近年、農学系の学部設置の動きが見られ、農学部の在籍学生数の割合は約3%まで増加している。農学系大学の志願者の5分の1、私立に絞ると4分の1が東京農大の志願者となっており(2021年度河合塾調べ)、圧倒的な存在感を示している。

江口氏が考える東京農大の強みは「総合農学」にある。「総合農学」とは「山の上から海までそのすべてを科学する幅広い学問であり、…

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