社会の現場に出て課題を知り、理論やモデルを学ぶ
これからの時代を担う学生にはどんな学びが必要なのか。社会連携教育を重視する関東学院大学学長の小山嚴也氏に話を伺った。
社会とつながり、
実践的な教育を
小山 嚴也
植草 茂樹
江端 新吾
関東学院大学は、来年4月からキャンパスの再編により、横浜の関内駅前に新キャンパスを開設する。大学の「売り」の一つが「社会連携教育」であり従来から実践されてきた。連携する「社会」は、企業・自治体はもちろん地域住民など幅広いが、最近の事例で興味深いのは日本マクドナルドとの連携である。人間共生学部共生デザイン学科の学生らによる店舗で使用するトレイマットのデザインコンペであり、横浜市とも連携し、最優秀賞のデザインは横浜市内のマクドナルド全店で実際に使用するという。
この社会連携教育の全体像を図表1のように体系化したのが、昨年4月から学長を務める小山嚴也氏である。小山氏は就任以来、「課題は教室の中ではなく社会にある」と言い続け、実際学生を社会に連れ出し課題を目の当たりにする機会を作ってきた。しかし社会の課題が多様かつ複雑になっており、課題を構造的に理解するためには教養が必要だ。また、多くの課題は近代化が生み出した影の部分であり、近代化の思想的背景を理解するためにも、さらに自己や他者を理解するためにもキリスト教を知ることが必要となる。それを踏まえてこそ、課題解決に必要な専門の学びが活かされるのだと小山氏はいう。これが、…
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