ポストコロナで変わる高等教育、公教育は教育格差をいかに埋めるか
新型コロナウイルス感染症の拡大によりオンライン教育が急速に普及する中、教育は何が変わるのか。ポストコロナにおけるオンライン教育、大学、教育格差の観点から、メディアアーティスト落合陽一氏に話を伺った。
オンライン教育で失う空気感
──新型コロナウイルス感染症拡大の影響で多くの大学でオンライン講義が始まっています。オンラインの難しさはどういった点にあるのでしょうか。
落合陽一
今、筑波大学の講義はオンラインで行っています。ゼミもオンライン化していますが、一方的に話す部分だけをみればオンラインはやりやすいです。一方、オンラインでの難しさは、学生間の複線を張りにくいことです。例えば、教室では先生が教えている最中に「さっきのあれなんだっけ?」と、隣の学生に聞くことができました。オンラインだと学生同士の横のつながりが切れて、教員と学生のシングルチャンネルになります。
すると3~4倍、学生の理解に時間がかかる感覚があります。少なくとも、チャットを併用しないとオンライン講義は上手くいかないでしょう。
ただ、チャットを併用しても、学生の教え合いは上手くいかないので、リアル講義がもつ複線的な繋がりはオンラインでは作りにくくなっているといえるでしょう。
また、オンラインだと文面や言葉で伝わること以外が伝わらなくなります。例えば、「みんなわかっている顔をしているけれど自分だけわかってない」という感覚が失われます…
(※全文:2362文字 画像:あり)
全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。