「採用学」から考える ジョブ型で「優秀な人材」を採用する方法
ジョブ型雇用は、採用のあり方をどのように変えるのか。また、「優秀な人材」を採用するためには何が必要なのか。「採用学」を研究する神戸大学大学院・服部泰宏准教授に、ジョブ型がもたらす選抜手法や評価基準の変化、企業に求められる取り組みついて話を聞いた。
求職者と企業、お互いの「期待」に変化
──服部先生は、採用を科学的に分析する「採用学」を研究されています。ジョブ型への変化は、採用にどのような影響を及ぼすと見ていますか。
服部 泰宏
これまで日本企業の採用は、期待の曖昧さと評価基準の曖昧さのうえに成り立っていました。つまり求職者側と企業側、お互いが相手に何を期待するのかが曖昧であり、評価基準についても「コミュニケーション能力が高い」「主体性がある」などの曖昧な基準で選抜されていました。
また、メンバーシップ型雇用を前提に行われている新卒一括採用は、「今、何ができるか」ではなく「将来、何ができるようになるのか」という推測を基に選抜するものであり、極端に言えば、35年間仲良くすることが前提とされていました。日本企業の採用は、曖昧で遠い未来を描くことが…
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