アハメド・シャハリアル学長に聞く 三条市立大学が目指す進化するエンジニア

新潟県三条市に2021年4月に開学した三条市立大学。工学と技術マネジメントを融合した新しいスタイルの工学部を有し、地域の高度ものづくりを支える〈創造性豊かなテクノロジスト〉の育成を目指す。アハメド・シャハリアル学長に、設立の経緯や学びの特長などについて聞く。

限られた時間で有効に人材育成 理論+実践でプロセスを俯瞰する

──三条市立大学の学長に就任された経緯をお話ください。

アハメド シャハリアル(Ahmed Shahriar)

アハメド シャハリアル
(Ahmed Shahriar)

三条市立大学学長
1966年生まれ。専門は応用システム工学。2000年に東京電機大学で博士号を取得。同大学フロンティア R&D センター専任講師を経て03年から新潟産業大学助教授。15年から沖縄科学技術大学院大学の POC プログラムマネージャ、技術開発イノベーションセンターの技術開発スぺシャリストを務めた後、19年三条市で大学の設立プロジェクトをリード。21年4月に三条市立大学学長に就任。

共通の知人を通し、國定前三条市長とお話したのがきっかけです。当時、私は「地方の人材育成のあり方」をテーマに研究をしていました。「大学と企業のコラボレーションによる、人材育成に重点を置いた新しい教育」「大学4年間という短期間での能力の高い人材の育成」を実現するための研究フィールドとして、金属加工の盛んな〈ものづくりのまち〉である、燕三条地域を調査していたのです。

國定前市長は、若者に魅力的な教育機関を作りたいと考えており、燕三条地域に必要な大学について私の考えをお話ししたところ、〈実学系ものづくり大学構想〉へと発展。構想アドバイザーとして大学設立の…

(※全文:2371文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。