「生きた知識」を身につける 言語学習から「学び」の本質を考える

認知科学、特に認知心理学、発達心理学、言語心理学などを専門に研究する慶應義塾大学の今井むつみ教授。言語の理解と思考の発達にフォーカスし、言葉の学習の研究を通じて、〈学び〉の本質について考えてきた。近年は、特に小学生を対象にした研究に力を入れる今井氏に、〈学び〉について聞いた。

今井むつみ

今井むつみ

慶應義塾大学環境情報学部教授
専門は認知・言語発達心理学、言語心理学。ノースウエスタン大学心理学部博士課程を修了、博士号(Ph. D)を取得。1993年より慶應義塾大学環境情報学部助手。専任講師、助教授を経て2007年より教授。主な著書に『人が学ぶということ―認知学習論からの視点』(北樹出版)、『学びとは何か――〈探究人〉になるために』(岩波新書)。近刊予定に『親子で育てることば力と思考力』(筑摩書房)がある

言葉の学習は概念の学習

──認知科学がご専門ですが、どのような研究がメインとなりますか。

私の研究のコアとなるのは、子ども(特に乳児・幼児)の言語の発達です。知らない言葉を、子どもがどう理解し、新しい場面で使っていくのか。子どもの言語に対する学習について、もう30年ほど研究しています。

言語の学習の研究は、「言葉をどう覚えるのか」にとどまりません。言葉を学習することは…

(※全文:4308文字 画像:あり)

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