「生きた知識」を身につける 言語学習から「学び」の本質を考える
認知科学、特に認知心理学、発達心理学、言語心理学などを専門に研究する慶應義塾大学の今井むつみ教授。言語の理解と思考の発達にフォーカスし、言葉の学習の研究を通じて、〈学び〉の本質について考えてきた。近年は、特に小学生を対象にした研究に力を入れる今井氏に、〈学び〉について聞いた。
今井むつみ
言葉の学習は概念の学習
──認知科学がご専門ですが、どのような研究がメインとなりますか。
私の研究のコアとなるのは、子ども(特に乳児・幼児)の言語の発達です。知らない言葉を、子どもがどう理解し、新しい場面で使っていくのか。子どもの言語に対する学習について、もう30年ほど研究しています。
言語の学習の研究は、「言葉をどう覚えるのか」にとどまりません。言葉を学習することは…
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