徳島大発クラウドファンディング「Otsucle」で研究者や地域を応援

国立大学の経営体への転換が求められる中、多様な外部資金の獲得は喫緊の課題だ。2016年に設立した一般社団法人大学支援機構は、クラウドファンディングサイト「Otsucle(おつくる)」を通じて、研究者の外部資金獲得や行政、地域の人々の挑戦を支援している。

世の中の役に立つ研究を
アピールし、研究資金を調達

田村 耕一

田村 耕一

一般社団法人大学支援機構 代表理事
徳島大学広報・渉外担当理事・副学長
1973年、日本銀行入行。1997年徳島事務所長、2003年徳島経済研究所専務理事、2016年徳島経済同友会代表幹事等を経て、2020年徳島大学理事(広報・渉外担当)・副学長に就任。2020年10月より一般社団法人大学支援機構代表理事。イースト徳島観光推進機構協議会会長、藍産業振興協会顧問など地方創生にも関わっている。

大学の経営合理化や資金調達、社会貢献を目的とする一般社団法人大学支援機構は2016年10月、当時の徳島大学理事らによって設立された。

「設立の一番の動機は、全国の国立大学で文部科学省の運営費交付金が年々減っていることでした。徳島大学には大学病院の収入などもありますが、交付金が大きなウエイトを占めます。このため、このままでは研究資金を削減せざるをえないという危機感がありました」

大学支援機構代表理事で、徳島大学広報・渉外担当理事の田村耕一氏は言う。同機構の主な活動は、「Otsucle」(おつくる)によるクラウドファンディングを通じた研究者らへの支援だ。

「全国の大学に共通する課題を解決できるサービスの提供が私たちのミッションです。その一つが研究の外部資金の獲得です。…

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