「教職協働」で一丸となって世界レベルの研究大学を目指す

国立大学の東京農工大学は、学長ビジョンにおける戦略に「教職協働による経営基盤の強化」を掲げ、世界と伍する研究大学の実現を目指している。千葉一裕学長に、その経営戦略や教職員研修、産学連携の取り組み、博士人材への支援、そして10兆円ファンドへの期待について聞いた。

──学長ビジョンでは、4つの戦略の1つに「教職協働による経営基盤の強化」を掲げられています。

千葉 一裕

千葉 一裕

東京農工大学長
1983年東京農工大学大学院農芸化学専攻修了。1990年より同大学助手、助教授を経て2004年より教授。この間1999年に米セントルイス・ワシントン大学に留学。2017年より農学部長、2020年より現職の他、内閣府ムーンショット目標5プログラムディレクター。専門は生物有機化学(農学博士)。

千葉 「教職協働」の意味は、大学のすべてのスタッフが大学経営や大学の自律化という理念を共有し、目標に向かって一丸となり、努力していくことと捉えています。縦割り構造などの壁や目に見えない境界線は取り除き、それぞれのスタッフが仕事の意義を明確に認識し、アウトプットをしっかり出すことが最も大切です。そのために必要な体制は何かと考え、教職協働だと思いました。

(※全文:3807文字 画像:あり)

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