帝国ホテルから大学教員に転身 教える仕事を「人生の集大成」に
式場朝夫氏は約40年間の帝国ホテル勤務を経て、2022年4月に駿河台大学経済経営学部の特任教授に就任。その直前の2021年10月~2022年3月に通っていたのが、社会構想大学院大学の実務家教員養成課程だ。式場氏は「大学教員としての仕事は、ホテルマン人生の集大成」と語る。
専門学校で教育に携わり、
「こんなに幸せな仕事はない」
式場 朝夫
式場朝夫氏は帝国ホテルを経て駿河台大学の教員となったが、もともと教育の経験があった。帝国ホテルの勤務時代、東京エアトラベル・ホテル専門学校に出向。そこでの教育は、とてもやりがいがあったという。
「専門学校には、家庭環境や経済的な理由で大学進学を諦めた若者など、いろいろな事情を抱えた学生がいます。そうした中で、ホテル業界の専門的な知識だけでなく、『生きる力』のようなものを与えていく。学生からは『式場先生は第2のお父さんです』と言ってもらったこともあります」
専門学校では教員として教えるだけでなく、学生募集からバックオフィス業務まで自分でこなしていた。
「学生募集のために電話をしたら、『専門学校です』と名乗るだけで取り次いでくれないこともありました。でも、高校の進路指導の先生方に何度も会いに行くうちに、次第に信頼されるようになり、…
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