1人1台のPC環境が学びを変える 教育は、地域格差から地域個性の時代へ
1人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育ICT環境の実現に向け、文科省では1人1台端末整備の施策を進めている。Society5.0といわれる新たな時代を前に、ICT教育の重要性とは。前文部科学大臣補佐官で、現在は東京大学教授・慶應義塾大学教授の鈴木寛氏に聞いた。
1人1台PCのインフラ環境
鈴木寛
──Society5.0の時代にマッチした教育の在り方、その中でのICT活用の重要性について、どうお考えでしょうか。
今やICTは紙と鉛筆のようなもの。ICTを活用しない現場は1つも存在しないと思います。例えば、漁業の現場でも魚のトレーサビリティにICTを活用しており、第1次産業においても急速にICT活用が進んでいます。これは、Society5.0の典型的な事例で、リアルワールドとサイバーワールド、ネットの世界が完全に繋がる。こういうことがありとあらゆる世界で起こるのが、Society5.0の世界と言えます。
データ、データサイエンス、ICTやAIが何なのかという基本的なリテラシーを身につけることは、Society5.0の社会で生活するために、欠かせないことです。
文科省の進める1人1台PCのインフラ環境が整えば、あらゆる教科の学び方が変わってくるでしょう。これからの学び方は〈個別学習〉と…
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