GIGAスクール構想の先を見据え、情報活用能力を高める授業設計を

GIGA スクール構想の推進では、1人1台端末の整備だけでなく、クラウド活用を前提としたネットワーク環境整備や、子どもたちの情報活用能力を高めるための授業設計も重要になる。教育の情報化に精通する東北大学大学院の堀田龍也教授がポイントを解説する。

堀田龍也

堀田龍也

東北大学大学院 情報科学研究科 教授
1964年熊本県生まれ。博士(工学)。東京都公立小学校教諭、富山大学教育学部附属教育実践研究指導センター助教授、玉川大学教職大学院教授などを経て2014年より現職。専門は教育工学、ICT 活用授業、情報教育に関する教育実践研究。教育再生実行会議初等中等教育 WG 有識者、中央教育審議会委員、文部科学省デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議座長、教育データの利活用に関する有識者会議座長などを歴任。

新型コロナウイルス感染症の拡大は、図らずも学校の情報化の遅れ(オンライン授業への対応不足)が世間に可視化される大きな契機となった。東北大学大学院の堀田龍也教授は、少子高齢化が進む我が国おいては学校の情報化の遅れが社会やビジネスの非効率化を招き、ひいては経済的な損失に繋がると警鐘を鳴らす。

「今から30年後の2050年には、日本の人口は1億人を切ると言われています。65歳以上の高齢者の人口は約4割とも予測され、生産年齢人口の激減が危惧されています。こうした時代の社会を支えていく中心となるのが現在の小学生である子どもたちです。その子どもたちを育てる学校に ICT 環境が整備されていないという現状は…

(※全文:2309文字 画像:あり)

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