授業アンケートや授業参観で見る、大学FDを取り巻く現状と課題
2008年の大学設置基準改正によりFDが義務化されてから約15年が経過した。取り組みは一般化したが、形骸化が起きていることは否めない。今年8月に出版された『大学FD入門』の著者の一人である京都橘大学経営学部の西野毅朗准教授にFDの課題と有効な実践方法を聞いた。
FD形骸化の2つの背景
多様なFD手段の活用法とは?

西野 毅朗
京都橘大学 経営学部 准教授
教育開発・学習支援室兼務。専門は高等教育論、教育文化学。2016 年に京都橘大学教育開発支援センター専任講師となり、2023 年から現職。日本高等教育開発協会副会長。日本私立大学連盟研修委員長。主な著書に『大学FD入門―教育改善に取り組む人の必携ガイド』 (ナカニシヤ出版、共編著者)『日本のゼミナール教育』(玉川大学出版部、単著)。
── FD※における大学の現状と課題をお聞かせください。
西野 FDが大学に義務づけられたことで、教員研修や授業アンケートの実施率は100%に近づいています。一方で、義務化の副作用もでてきていて、形骸化してしまっている大学もあるようです。
(※全文:2643文字 画像:あり)
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