少子化時代を支える私立大学への経営改革支援

少子化が進み、学生獲得が厳しさを増す中、多様な社会経済的背景・ニーズを持つ学生の門戸を開き、地域では高等教育へのアクセス確保や必要な専門人材の輩出等の役割を果たしてきた私立大学への教育・経営改革に向けた文科省の取組の概要を紹介する。

私立大学の定員割れが過去最高
26年度から進学者数も減少傾向に

18歳人口の推移を見ると、1992年の約205万人をピークに、2022年は約112万人に減少した。さらに、2040年は約74万人まで減少することが予測されている。一方で、18歳人口が減少し続ける中、大学進学率は上昇傾向にある。文部科学省が2024年12月に公表した「令和6年度学校基本調査」によると、大学進学者数は63万2,902人から62万8,766人に減少したものの大学進学率は59.1%と過去最高に達した。

しかし、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、今後も続く18歳人口の減少により、2026年度の約63万人をピークに、大学進学率が上昇しても大学進学者数は減少局面に突入することを予測。2040年度は約44万人まで減少するとしている(図表1)。

図表1 大学進学者数等の将来推計について

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(※全文:1544文字 画像:あり)

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