社会構想大 修了生の声 キャリア支援を問い直し、言語化する

社会構想大学院 修了生の声

学校法人先端教育機構1号館エントランスにそびえる楠。

迷いから始まる学び
― キャリア支援を問い直し、言語化する―

出口 裕子

出口 裕子(でぐち ひろこ)

国家資格キャリアコンサルタント
  博士課程進学準備中
社会構想大学院大学
コミュニケーションデザイン研究科
2023年入学

私立大学職員として13年目の2月、入試業務に追われるなかで「このままでいいのだろうか」と自問する瞬間がありました。キャリア支援部署での5年半を通じ、目の前の業務をこなすだけになっていく自分に気づき、実務を体系的に捉え直したいと思うようになり、進学を決意しました。

入学時のオリエンテーションで高広教授が語られた言葉が、今も強く印象に残っています。「本来、専門職大学院では修了論文は必須ではない。ところが本学はあえて必須としている。時間とお金を使うからこそ、その機会を最大限に活かしてほしい」。その言葉を胸に、自らの実践を学術的に言語化することに挑みました。

研究テーマは「キャリア支援のプロフェッショナリズムとは」。支援者がどのように成長し、専門性を形成していくのか、そのプロセスを現場と理論の往還を通じて探究しました。キャリアセンター職員の成長段階を整理した「成長マトリクス」を提案し、大学職員や就職情報会社の担当者へのインタビューを通して、支援者の声を分析し、可視化しました。

授業では、IT、メーカー、金融、建設業、自治体、教育機関、医療など、多様な分野で働きながら学ぶ社会人院生との議論を通じ、自分とは異なる立場や視点に触れ、違う視座で考える力が鍛えられました。特に「危機管理」「情報戦略」「インターナルコミュニケーション」「マーケティング」などの科目は、思考の幅を大きく広げてくれました。

また、演習、副演習では専門の異なる教員や院生から多角的な示唆を得られ、大きな刺激となりました。

修了論文は、実務と学術の融合として高く評価をいただきました。指導教員からは、研究内容のさらなる発展を期待され、博士課程への進学を勧められるまでになりました。社会人大学院での学びを通じて、実務に深みが増し、キャリアの可能性が広がったことを実感しています。仕事と学業の両立を経た今、視野が広がり、見える世界は確かに変わりました。迷っている方がいたら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。

 

社会構想NEWS&TOPICS

第1部では、事業構想大修了生である名古屋スポーツコミッション事業統括ディレクター、平野氏より、「スポーツの力を活用したまちづくり」についてのプレゼンが行われ、国内外における成功事例を紹介されました。

現場に根ざした実践的な構想を茅野市で展開
― フィールドリサーチと中間報告会を実施 ―

第2部では、熊谷政策監や若手事業者有志10名を交え、院生が自身の社会構想案を発表しました。

社会構想研究科の院生たちが、長野県茅野市に対する政策提言の完成を目指し、現地でのフィールドリサーチおよび中間報告会を実施しました。

現場の実情に即した、実践的かつ具体的な政策提言を目指し、1年をかけて取り組んでいます。

本研究科では授業の一環として、自治体や企業が抱える課題に対して、実際の現場に赴いてリサーチを行いながら、実効性のある政策を構想・提言しています。最終報告会は、2月20日(金)に実施を予定しています。

 

●社会構想研究科
政策を社会・地域に活かす。

●コミュニケーションデザイン研究科
理念に基づく経営・広報戦略。

●実務教育研究科
実務家教員を目指す。

 

[修士課程]説明会開催
国の助成金授業料 最大9割補助
条件があります。詳細はお問合せください。

今月のセミナー・イベント
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