GX2040ビジョン実現のカギは人材育成強化や公正な移行の実現

2050年のカーボンニュートラル実現に向けて政府が昨年12月に公表した「GX2040ビジョン(案)」。経産省が主導するGXリーグ内の「GX人材市場創造WG」でリーダー企業を務めるスキルアップNeXtは1月22日、メディア向け勉強会を開催。同ビジョンのポイントを、人材の側面から解説した。

GX産業構造への変換へ
人材の観点から見たポイント

「GX2040ビジョン(案)」は「GX産業構造」「GX産業立地」「現実的なトランジションの重要性と世界の脱炭素化への貢献」「GXを加速させるためのエネルギーをはじめとする個別分野の取組」「成長志向型カーボンプライシング構想」「公正な移行」「GXに関する政策の実行状況の進捗と見直しについて」などのパートで構成されている。

経済産業省GXリーグ「GX人材市場創造ワーキング・グループ(WG)」(2024年度)で座長を務める、スキルアップNeXtの小泉誠氏は「『GX2040ビジョン(案)』を人材の観点で考えると、『人材育成の強化』、『人材不足への対応』、『公正な移行の実現』が、ポイントとなってくるかと思います」と話す。

同ビジョンで政府は、「GX産業構造」のなかで、目指す産業構造を規定。GXを、カーボンニュートラル実現という国際的な要請への対応だけでなく、高度化した新たな産業構造の構築を実現する機会として捉え、「国内外の有能な人材・企業が日本で活躍できる社会」を目指していく。それには、成長分野へ向けた「人材育成の強化」が重要となる。

一方で、今後、カーボンニュートラルへ向け、取引先からの協力要請が強まるであろう中小企業においては、「GX人材不足への対応」が喫緊の課題になると指摘している。

GX産業構造への大きな転換にあたっては、化石燃料系のエネルギー産業からカーボンフリーなエネルギー産業への移行へ向け、「公正な移行」の観点から、新たに生まれる産業への労働移動を適切に行っていく必要がある。

(※全文:1966文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。