欧米諸国に比べ社員の能力開発費が劣る日本 リスキリング普及に向けた動き
昨年から徐々に広がっている企業でのリスキリング。技術の発展が著しく、また生涯の中で働く期間が延長している現在、欠かせない取り組みではあるがその歩みはまだ遅いと言わざるを得ない。リスキリング実践に関し、日本を取り巻く現状を整理する。
従業員の能力開発に
腰の重い日本企業
社会の急速なデジタル化によって、あらゆる産業で職務に求められるスキルが変化しつつある。特に日本では社会人になると教育機関とのつながりが薄れ、OJT以外での学びの機会は大幅に減ってしまう。現在、企業の最前線で働くミドルからシニア世代は学校教育の中でプログラミングやデータサイエンスなど、デジタル社会で必須となる知識や技術に触れる機会が少なかったために、特にこうした社会変化に対応する必要性が高まっている。しかし、現場の第一線を支える社員に次の時代に必要になるスキルを身につけさせる取り組みを進めている企業はまだ一握りの状態だといえるだろう。
そして、「社員の教育・能力開発」が進んでこなかった背景には、…
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