スキルベースの人材育成を支えるスキル情報基盤整備の必要性

AI時代に向けては、変化をいとわず学び続ける必要があることから、スキル習得の努力が報われ、キャリア設計を個人に取り戻すため、スキルベースの人材育成に向けた環境整備が必要となる。具体的には、デジタル人材育成を支えるスキル情報基盤を通じて、諸外国と同様にスキルベースの人材育成を実現することが期待されている。

こうした背景から、経済産業省は「Society5.0時代のデジタル人材育成に関する検討会」および「デジタル人材のスキル・学習の在り方ワーキンググループ」を開催し、スキルベースのデジタル人材育成の在り方について議論を重ね、同検討会の報告書を取りまとめた。

報告書は第1章「デジタル人材育成をとりまく現状とこれまでの取組」、第2章「スキルベースの人材育成に向けた取組の現状と方向性」、第3章「デジタル人材育成を支えるスキル情報基盤の在り方」、第4章「デジタル人材のスキル・学習の在り方」の全4章で構成。第2章はスキル可視化、スキルベース組織、スキル情報の活用、スキルタクソノミーの活用について概観、スキルベースの学習、育成、雇用の実現に向けて、以下3つに論点を整理した。

①「スキルベース」の考え方でスキルデータを活用し、人的資本の価値を最大化するため、スキル情報を蓄積・可視化し、活用の意義を実感できる労働市場のインフラが必要

②スキルタクソノミー(業界や組織、職業に関連するスキル要件を網羅的に一覧化し、分類・体系化するための仕組み)も活用した、デジタルスキル標準の継続的なアップデートが必要

③デジタル技術の進展と普及を踏まえ、デジタルスキル標準のアップデートに伴い、新たな人材スキルに対応した育成手法を柔軟に見直していくことが必要

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