国立大学法人運営費交付金の政策過程とその配分における課題

2026年度予算案では国立大学法人運営費交付金について9年ぶりの増額が合意され、過去最大の前年度当初比188億円増となることが決まった。運営費交付金の政策過程について研究している同志社大学政策学部助教の辻優太郎氏に、これまでの政策過程や今後の課題について聞いた。

国立大学の教育研究を支える
基盤的経費の運営費交付金

辻 優太郎

辻 優太郎

同志社大学 政策学部 助教
東京大学教育学研究科学校教育高度化専攻学校開発政策コース博士課程修了。博士(教育学)。主な論文に「国立大学法人運営費交付金の改革を巡る政策過程とその帰結に関する研究」(博士論文)がある。主な研究分野は高等教育学、教育行政学。

国立大学法人運営費交付金は、各大学の安定的・継続的な教育研究活動を支える基盤的経費だ。

2004年度の国立大学法人化以降、運営費交付金は減少傾向にあり、2024年度には2004年度比で13%(1,631億円)減少した。さらに近年は物価高騰も重なり、国立大学の財務状況は悪化。運営費交付金の削減は日本の研究力低下の主要因ともいわれ、その改善が叫ばれてきた。

一方、注目を集め続けてきた運営交付金だが、その政策過程に関する研究は、あまりなされてこなかった。このような中、同志社大学政策学部助教の辻優太郎氏は博士論文「国立大学法人運営費交付金の改革を巡る政策過程とその帰結に関する研究」で、過去の運営費交付金改革について分析。現在は、出版に向けた準備を進めている。辻氏がこのテーマに関心を持ったのは、東京大学で3年生になり、教育学部に進学した2018年だった。

(※全文:2634文字 画像:あり)

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