お互いの違いを尊重し合って、多様性を楽しめる社会をデザインする

兵庫教育大学の小川修史准教授は、誰もが楽しくなる学びのデザインに取り組んでいる。また、誰もが障壁を感じない制服を作る「ミライの制服プロジェクト」や、パンツでもスカートでもない第3の選択肢「ボトモール」の考案などを通じ、皆が多様性を楽しめる社会の実現を目指している。

Society 5.0の新たな教師像
ラーニング・オーガナイザー

小川 修史

小川 修史

兵庫教育大学 准教授
1979年京都生まれ。博士(工学)。2008年より現職。専門は教育工学。主にインクルーシブ教育とICT活用の領域で研究。主な著書に「発達障害のある子供たちのためのICT活用ハンドブック-特別支援学級編-」(文部科学省委託事業)。2019年12月より一般社団法人日本障がい者ファッション協会CKOとして、「障害xファッション」の開発に従事。

──これからの時代に求められる教師像を、どうお考えでしょうか。

小川 日本が今後目指すべき超スマート社会として、情報社会(Socie ty 4.0)に続く、「Society 5.0」が提唱されています

※内閣府では「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」と定義。

Society 5.0に向けて文部科学省は「学校ver.3.0」を掲げています。そこでは、読み書きや対話の能力に加えて、科学的に思考・吟味して活用する力や価値を見つけ出す力、好奇心、探究力といった点が重視されています。従来の知識重視から能力重視へ、そして能動的・主体的であることが重視されるパラダイムシフトが起きています。

(※全文:4750文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。