女性起業家が活躍できるエコシステム構築へ、アメリアス堀江愛利代表に聞く

シリコンバレーで起業家支援をする堀江愛利氏は、今年3月、日本での活動団体“Amelias(アメリアス)”を立ち上げた。女性特有の起業環境に焦点を当てた起業家支援プログラムを展開。プログラムに込めた願いや、女性×起業の観点から見た日本社会への期待など、同氏に話を伺った。

女性の活躍を加速させ
多様性を受け入れる社会に

堀江 愛利

堀江 愛利

一般社団法人Women's Startup Lab Impact Foundation Japan(Amelias)代表
Women's Startup Lab 代表取締役。1997年にカリフォルニア州立大学を卒業。2013年、米シリコンバレーでWomen's Startup Lab を創業し、女性起業家向けに合宿型の育成プログラムを開始する。CNN「10 Visionary Women(10 人のビジョナリーウーマン)」、マリ・クレール誌「20 Women Who Are Changing the Ratio(男女比を変える 20人の女性)」に選出。2022年3月、「境界を突破し、次世代に希望を与える女性」として、バービー人形で知られるマテル社より、『ロールモデル』シリーズの一員として、日本人起業家として初めて選出された。

──なぜ、女性に特化した起業家育成・支援を始められたのでしょうか。

堀江 私は18歳で米国に単身留学し、大学卒業後、IBMに就職した後は、シリコンバレーにあるいくつかのスタートアップで働いていました。そうした中で、起業準備段階や起業間もない段階、0→1段階のスタートアップが、VC(ベンチャーキャピタル)等から投資を受けるときに、起業家における多様性、ダイバーシティという観点から、色々と壁がある現実を目の当たりにしたのです。

例えば、投資家は、ほぼ男性です。育児など女性の視点から考えたビジネスモデルを提案しても、男性投資家の理解が得られにくいのです。現在の世界的な統計を見ても、女性起業家への投資は全体の3%以下であり、投資家の93%以上が男性です。

そこで、多様性を受け入れる社会構造に変えなければと、…

(※全文:3861文字 画像:あり)

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