大学の国際比較から見るファンディングと政治化

国内の研究費ファンディングは近年、大きな転換点を迎える一方、大学経営は厳しさを増している。2026年4月に共著『世界の大学に何が起きているのか―大学ファンディングの政治化』を上梓した東京大学大学院教授の両角亜希子氏に、海外の動向や日本の課題などについて聞いた。

研究費ファンディングの
国際動向から見る3つの変化

両角 亜希子

両角 亜希子

東京大学大学院 教育学研究科 教授
慶應義塾大学環境情報学部卒、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。産業技術総合研究所研究員、東京大学大学院教育学研究科講師、准教授などを経て2021年より現職。専門分野は高等教育論。文部科学省 第13期中央教育審議会大学分科会 委員。文部科学省 中央教育審議会 大学院部会 副部会長。東京大学 総長特任補佐。

── 2026年4月、共著『世界の大学に何が起きているのか―大学ファンディングの政治化』(東信堂)を上梓された背景を教えてください。

両角 きっかけは日本高等教育学会の理事として、学会が取り組むべき課題研究を企画したことです。

現在、日本の大学ファンディングは、大きな転換点を迎えています。国際卓越研究大学への集中支援をはじめ、特定の政策目的に対する政府の重点的な財政支援が拡大する一方、基盤的な経費に対する支援は頭打ちとなり、大学の財政を取り巻く実情は厳しさを増しています。また、国内では、科学研究費の採択率も厳しくなっています。

(※全文:2594文字 画像:あり)

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