データから現場の課題を読み解く 探究学習の現在地
2022年度から本格的に始まった「探究学習」。その現在地を読み解き、課題や評価を再考する。そして、これからの教育を切り拓く一歩を踏み出そう。
探究学習の「今」を読む
 
清水 優菜
国士舘大学文学部 講師
札幌市生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程を経て、2024年1月に博士(教育学)を取得。兵庫教育大学助教を経て、2023年4月より現職。大規模な定量データを用いて、数学・ICT・探究学習の機能と効果について研究している。
多くの高校で、探究学習の定着に向けた体制整備が進んでいます。調査では、「総合的な探究の時間」への取り組みは導入校ベースで9割に達し(リクルート進学総研 2025)、校内に探究推進の組織を設置する学校は8割を超えています(カタリバ 2024)。
しかし、推進担当教員の約9割が依然として課題を感じており、とりわけ「授業案・カリキュラム設計」「活動が調べ学習で終わる」「校内理解の不足」が上位に挙がります(カタリバ 2024)。別調査でも、【教員の負担の大きさ】が最多、次いで【教員間の共通認識不足】【知識・理解不足】が続きます(リクルート進学総研 2025)。これらは、探究学習の負担の大きさと進め方の難しさを示しています。
(※全文:2450文字 画像:あり)
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