“希望”をつくる循環型教育モデル 日本の子どもたちが世界を変える

知識教育からの脱却と「生きる力」の育成を目指し、NPO法人なかよし学園プロジェクトは「CoRe Loop」という探究学習モデルを提供している。子どもたちが作った教材を、紛争地・被災地などに届ける取り組みだ。世界とつながる学びの循環が当事者意識と自己効力感を育んでいく。

受験教育の限界を超えて
日本の教育資源を世界へ移植

中村 雄一

中村 雄一

特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト 代表
元通信制高校教諭、駿台予備校講師、家庭教師のトライのトッププロ講師として活躍。高偏差値層の受験指導と社会のセーフティネット教育の両面から教育現場を経験。そこで感じた疑問から、2007年になかよし学園を創業し、国内外の教育課題解決に着手。2019年に海外教育支援活動をNPO法人化。現在アジア・アフリカ10カ国で教育支援や平和構築活動を展開している。2022年よりコンゴ民主共和国北キヴ州親善大使を務める。2023年に英国ウィンザー城での国際会議に招かれ、2024年には国連に招待されスピーチを実施するなど、国際的に高い評価を得ている。2025年、東久邇宮文化褒賞受賞。

NPO法人なかよし学園プロジェクト(以下「なかよし学園」)は、2007年の創業以来、「教育を通じて世界の平和をつくる」という目的を掲げ、アジアやアフリカなど世界10か国で教育支援を中心とした国際活動を展開している。

2019年にNPO法人を設立し、従来の活動を現在の形に体系化していった。核となるのは、日本の学校・地域と難民キャンプ・紛争地・被災地をマッチングさせ、児童生徒が主体的に課題解決に取り組む「世界とつながる学びプロジェクト」だ。

(※全文:3645文字 画像:あり)

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