実務経験を活かして東大のMOOCを開発、「ゲーム学習論」で実績を築く

社会人を経てアメリカの大学院に留学し、「教授システム学」の専門家として、学習効果を高める教育方法や eラーニングの設計に携わってきた東京大学大学院情報学環講師の藤本徹氏。教育の方法論について豊富な知見は持つ藤本氏は、「ゲーム学習論」の研究で自身の独自性を高めている。

企業で培った経験が、10数年を経て大学で活きる

藤本 徹

藤本 徹

東京大学大学院 情報学環 講師(大学総合教育研究センター 講師 兼担)
1973年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。民間企業等を経てペンシルバニア州立大学大学院博士課程修了。博士(Ph.D. in Instructional Systems)。2019年より現職。専門は教授システム学、ゲーム学習論。ゲームの教育利用やシリアスゲーム、ゲーミフィケーションに関する研究ユニット「Ludix Lab」代表。著書に『シリアスゲーム』(東京電機大学出版局)、訳書に『幸せな未来は「ゲーム」が創る』(早川書房)など。

ゲーミフィケーションの専門家として知られる東京大学大学院情報学環講師の藤本徹氏は、予備校を経営する株式会社ナガセ(東進グループの母体)や株式会社慶應学術事業会などで社会人を経験した後、大学教員となった。

「慶應学術事業会には2000年に入社しましたが、社会人教育を提供する『慶應丸の内シティキャンパス』を立ち上げた時期で、私は講座や教育プログラムの開発を担当しました。そこで働きながら、効果的な教育プログラムを設計するにはどうすればよいのかという問題意識を抱いて、いろいろと調べていたら、インストラクショナルシステムズ(教授システム学)という学問を教えている大学院がアメリカにあった。それで、ペンシルバニア州立大学大学院への…

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