学生・社会人の学びの需要から探る、実務家教員が期待される実務領域とは?

実務の暗黙知を形式知に変えて、体系化された実践知の担い手として期待される実務家教員。社会が大きく変化し、人材ニーズも変化する中で、実務家教員の活躍が期待される実務領域とは何か。様々な学びの需要を探りながら検証する。

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学部教育での学びの需要

乾 喜一郎

乾 喜一郎

リクルート進学総研 主任研究員(社会人領域)
一貫して進学・就職・転職といったキャリアに関する領域に携わり、資格取得者や社会人大学院生など、これまで取り上げてきたライフヒストリーは3000例以上。2006年ケイコとマナブムックシリーズ編集長、2019年現職。社会人学習の専門家として文部科学省など各種有識者委員を歴任。個人としても2つの大学の非常勤講師を兼職。

AIやロボット、IoTといったテクノロジーの進歩やグローバル化などによって社会が高度化・複雑化する中で、求められる人材・学びの需要も大きな変化が生じている。社会が高度化・複雑化すると、多様な知識やスキルが次々と生み出され、新たな専門分野が現れる。こうした、いわゆる知識社会では、暗黙知を伝達可能な形式知と変えて、体系化した実践知の教え手として実務家の教育への参画が期待されている。

実務家教員には、2019年度にスタートした専門職大学や大学での学部教育といった就職前の学生を対象とした領域と、高等教育機関でのリカレントプログラムや、高度専門職業人を育成する専門職大学院などの社会人学習領域において登用が進んでいる。それでは各領域で現在どのような学びの…

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