外部人材と連携してAI工学など先端技術分野の実践的な学びが充実

東京学芸大学大学院では、2019年に新設した「教育支援協働実践開発専攻」において、クロスアポイントメント制度を活用して3名の実務家教員を採用した。同制度の利用は、同大学で初の試みだ。導入の効果や課題について、教育学部教授で同大学副学長の松田恵示氏に尋ねた。

教育AI研究プログラムに
兼業・副業で実務家教員を採用

松田 恵示

松田 恵示

東京学芸大学 理事・副学長
専攻はスポーツ社会学、文化社会学。技術革新を軸とした社会変化を観点として、様々な遊び文化や子ども文化、身体文化について社会意識論の立場から研究している。また、学校と社会をつなぐための教育人材の育成や、チームアプローチ時代の学校ならびに教員養成のあり方について、教育現場との実践的な研究にも取り組んでいる。

2019年度、東京学芸大学の大学院では修士課程として「教育支援協働実践開発専攻」を新設。これは政府が策定した「第5期科学技術基本計画」のなかで提唱されている「Society 5.0」の実現に向けて教育改革が進むなかで、それに対応するものとして設けられた。ポイントは「協働」だ。東京学芸大学の理事・副学長の松田恵示氏はこう説明する。

「近年の大きな社会変化のなかで、教育内容も多様化、高度化しており、教員だけで教育を担うのが難しくなっています。そこで、『チーム学校』という考え方で、外部のスタッフの力も借りて社会総がかりで教育を支えていくという流れがあります。本専攻は、その考え方を実践し、これからの時代に求められる専門分野を備えた教育者・研究者を育てていこうということで作られました」…

(※全文:2505文字 画像:あり)

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